
先日、家の中で小さなけれど大きな出来事がありました。
7歳の娘・オリビアが笑顔で走ってきて、こう言いました。
「ママ、クラス代表に立候補するの!」
最初は、ただの学校行事として楽しんでいるだけだと思いました。けれどもスピーチの準備をする娘の姿を見ているうちに、これは単なる学校の活動ではなく、リーダーシップや自己表現、そして子育ての本質に関わる大切な経験なのだと気づいたのです。
この出来事を通して、私はあらためて確信しました。おうち英語は「英語を教えること」ではなく、「自分の考えを持ち、自分の言葉で伝えられる子どもを育てること」だと。

目次
完璧な英語よりも大切な「リーダーシップの機会」
オリビアは日本のインターナショナルスクールに通っています。素晴らしい環境ではありますが、正直に言うと、今の時代「英語を学ぶためだけ」にインターナショナルスクールに通う必要はないと思っています。多くのインターでは日本人の生徒が大半で、いわゆる“英語漬け”の環境と言っても、非ネイティブの英語を聞くことが多くて、完璧な英語環境ではないですね。

むしろ、今の日本には数えきれないほどのおうち英語コミュニティがあり、親の英語力に関係なく英語環境を家庭の中に作ることができます。特に0〜7歳の子どもを持つ家庭なら、英語の音を育てる日本初・特許取得の教材『英語デビューBOX』という選択肢もあります。
家庭で英語絵本を読んだり、英語の音や物語を聞かせたり、オンラインで学ぶこともできます。つまり、「英語を話す子」を育てるために、親御さんの努力とハートさえあれば、インターナショナルスクールは必ずしも必要ではないのです。
けれども、優秀なインターナショナルスクールが与えてくれる他の大事なところがあります。それは家庭ではなかなか再現しにくい、幼少期からのリーダーシップ体験です。
1年生の「どうして私なの?」という問い
オリビアのインターでは、小学校1年生でも「クラス代表(学級委員)」に立候補することができます。アメリカ出身の私にとっては驚きではありませんでしたが、まさにアメリカ式教育の良さが表れていると感じました。

立候補する生徒たちは、クラスの前で英語のスピーチをします。なぜ自分が選ばれたいのか、どんなクラスにしたいのかを語るのです。
先生からはワークシートも配られました。最初はスピーチのテンプレートのように見えましたが、実際には次のようなオープンな質問が記載されていました。
- 「どうすれば自分の強みをクラスメートに伝えられるかな?」
- 「なぜ自分はクラス代表に向いていると思う?」
- 「自分の特別なところはどこ?」
一見簡単な質問のようですが、これこそがアイデンティティと自信の土台です。リーダーシップは大人になってから育つものではなく、子どもが「自分はなぜ大切なのか」を考え始めた瞬間に始まるのです。
リーダーシップと子育ての関係
子育てとは、単に礼儀や勉強の習慣を教えることではありません。私が思う本当の子育てとは、子どもが自分を理解し、自分の強み・価値観・感情を知り、それを表現できるようになることを支えることです。

子どもがクラスの前で話すなどのような小さなリスクを取る経験を応援することで、私たちはプレゼン力だけでなく、勇気・共感力・自己認識を育てています。
今回、学級委員のスピーチを通してオリビアが学んだのは:
- 自分の「声」には力があるということ。
- コミュニケーションとは完璧さではなく「つながり」であること。
- 結果に関わらず、自分の意見には価値があるということ。
これは、教科書では決して学べない“生きる力”です。
おうち英語は「言語教育」ではなく「アイデンティティ教育」
多くの家庭では、おうち英語というと歌や絵本、オーディオなどを通じた「インプット」に重点を置いています。けれども、英語育児を本当に豊かにするのは対話です。
「あなたはどう思う?」「それを理解されるようにどういうふうに言えばいいかしら?」そんなオープンな質問(正解のない質問)を重ねることで、子どもは語彙力以上のものを学びます。自分の考えを整理する力、感情を言葉にする力、そして「自分の意見を持つことの楽しさ」を知るのです。

さらに、親も自分の考えを率直に子どもに伝えることで、「意見を共有するお手本」を見せることができます。
この瞬間こそが、おうち英語が言語教育を超えて“人格教育”になる瞬間です。
おうち英語と子育ての目的は共通しています。それは、「自分はこう思う」と言える力を育てること。どんな言語でも、自分の考えを持ち、それを表現できることなのです。
リーダーシップは家庭から始まる
子どもがインターナショナルスクールに通っていようと、日本の公立校に通っていようと、リーダーシップは家庭の中から育てることができます。
例えば、こんな質問をしてみましょう。
- 「どんな人になりたい?」
- 「クラスをもっとよくするにはどうすればいいと思う?」
- 「みんなが一緒にいるとき、どんな気持ちになってほしい?」
こうした短くて優しい会話が、振り返り・共感・自信を育てる土台になります。
子どもがクラス代表になるかどうかは問題ではありません。大切なのは、手を挙げて、自分の意見を伝え、自分の声を信じられるようになることです。
このストーリーの背景にある「レバイン式子育て」
私が家庭でこのような対話を大切にしているのは、私自身が日本で開発した子育て法、レバイン式子育てに基づいているからです。
次の3つの柱で構成されています。
- 親が考える。 親自身が意見を持ち、それを子どもと共有する。
- 世界から学ぶ。 ドリルではなく、絵本・映画・会話を通して学ぶ。
- 子どもの意見を聞く。 家庭を安心して対話できる場所にする。
この3つを大切にすることで、子どもは思いやりと自信をもって自分の考えを表現できるようになります。そして英語とリーダーシップは、自然に、そして並行して育っていくのです。
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日本の学校はどう違いますか?
お子さんの学校では、リーダーシップの機会がありますか?小さなうちから意見を伝える場を持っていますか?そして、家庭の中でどのようにそのチャンスを育てていますか?
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